羅漢果の栽培
羅漢果の主な栽培地は中国南部の広西チワン族自治区の永福、臨桂、全県、蒙山、全州、融安などでした。この辺りは山岳地帯で、羅漢果栽培の最適な気候条件である
- 多い降雨量
- 高い相対湿度(多霧性気候)
- 日照時間
- 昼夜の高い温度差
- 腐植質の土質
などを満足にすることで良質な羅漢果が実ります。
羅漢果は宿根慢性の植物であるため、産地全体に棚の設置やツルの剪定などに苦労します。開花期は6〜8月で、雌雄異株で淡黄色の花をつけますが、昆虫による受粉が難しく羅漢果の授粉は、もっぱらヒトによる人工授粉が必要です。
羅漢果の雌花(左)と雄花(右)
雄花の花粉を筆で取り、雌花に直接授粉していきます。野球場の数十倍もの膨大な土地に無限に近い数で咲く羅漢果の花に、一つ一つ手作業で花粉を付ける作業は、途方もない労力と根気がいる作業です。
羅漢果栽培40年のベテラン 範天環さん
8〜10月に実がなると、地中部分には塊茎を有して、蔓の長さは生長すると5mにも達するので、ちょうど葡萄畑のように棚を作って、栽培されます。そして、9〜11月に収穫されます。
収穫時期の羅漢果
羅漢果の品質の違い
世界中で羅漢果需要が高まるなか、農家の中には効率を求めて農薬使用して栽培をおこなうなど品質に不安のある羅漢果も増えています。サラヤは契約農家により管理栽培し、農園から最終製品まですべての段階でトレーサビリティが取れる品質管理を行っています。
契約農家の農園で作られる羅漢果は、農薬影響を避けるために都会から離れた水はけのよい山の斜面を利用して栽培することで、効率よく日光が当たり、甘味が増します。収穫に関しても、実に傷をつけないように、ひとつずつ手作業で収穫し、極めて傾斜の厳しい山岳地帯から羅漢果を入れた籠を担いで山から降ろします。
サラヤの羅漢果は山の斜面で栽培されます。
羅漢果栽培は、天気や気候の影響で毎年安定した収穫が保証されているわけではありません。栽培に関しても非常に手間がかります。